もしもの準備
成年後見って何?
自分の意思を支える
備えを知る
代わりに決めてもらう前に、自分の希望を伝えておく
成年後見は、判断能力が十分でない人の財産管理や契約などを支える制度です。今の支援を考える法定後見と、判断できるうちに備える任意後見があり、必要な支援に合わせて相談します。
「もし自分で契約やお金の管理をするのが難しくなったら」。そんな不安を感じても、すぐに誰かへ全部を任せると決める必要はありません。まず、自分が続けたいことと、手伝いが必要なことを分けてみましょう。
制度を知ることは、自分の希望を諦めることではありません。暮らし方や大切にしていることを、支える人に伝える準備でもあります。
1支援の役割
財産や契約を、本人のために支える
成年後見人等は、本人の利益や希望、生活の状況を考慮しながら、権限の範囲で財産管理や契約などを行います。介護サービスを利用する契約や費用の支払いも、その一例です。
家の掃除や食事の介助を直接行うサービスとは別です。「買い物が大変」と「契約内容を理解するのが難しい」では、必要な支援が違います。困りごとを具体的に伝えることから始めましょう。
契約の支援
必要な福祉サービスを利用するための契約など
財産の管理
本人の暮らしのための預貯金の管理や支払いなど
日々の手助け
家事や介護そのものは、別の支援先と組み合わせる
参考:厚生労働省|法定後見制度とは(手続の流れ、費用)制度の種類、成年後見人等の役割
2二つの入口
今必要な支援と、将来への備え
法定後見は、判断能力が不十分な場合に、家庭裁判所が支援者を選任する制度です。判断能力の程度などに応じて、後見・保佐・補助があります。
任意後見は、十分な判断能力があるうちに、将来頼む人と任せる事務を公正証書の契約で決めておく制度です。契約しただけで始まるのではなく、判断能力が不十分になった後、家庭裁判所による任意後見監督人の選任で効力が生じます。
- 1
判断できるうちに
頼む人と、任せたい事務を検討する
- 2
公正証書で契約
公証役場で契約内容と手続きを確認する
- 3
支援が必要になったら
家庭裁判所への申立てと監督人の選任を経て開始
制度の概要です。本人の状態や必要な支援に合う方法を相談します。
参考:裁判所|任意後見監督人選任任意後見契約の効力と監督人選任
参考:厚生労働省|法定後見制度とは(手続の流れ、費用)制度の種類、成年後見人等の役割
参考:裁判所|任意後見監督人選任任意後見契約の効力と監督人選任
3残す希望
どんな暮らしを続けたいかも大切な情報
相談に持っていくのは、通帳や契約の情報だけではありません。慣れた地域で暮らしたい、趣味の時間を大切にしたい、家族にどこまで関わってほしいか。こうした希望も、支援を考える手がかりです。
本人ができることまで周囲が先回りして決めず、分かりやすい説明や選択肢があれば自分で選べることはないか、一緒に確認してみましょう。
相談前にまとめる三つのこと
- 今困っていること
- 例:請求書が重なり、支払ったか分からなくなる
- 続けたいこと
- 例:いつもの店で買い物し、自分で選びたい
- 頼れる人・窓口
- 家族、地域の相談員、利用中の支援先
参考:厚生労働省|成年後見はやわかり本人の意思を尊重した支援と相談の入口
4相談先
手続きだけでなく、始めた後も確かめる
市区町村の成年後見の相談窓口や地域包括支援センターで、まず困りごとを相談できます。契約内容や法律上の判断は、弁護士・司法書士などの専門家にも確認します。
誰が支援するのか、報酬などの費用、報告や監督の仕組み、どのような場合に終了するのかも聞いておきましょう。一つの手続きだけのつもりで制度全体を決めず、暮らしへの影響まで理解して検討することが大切です。
まずは「任せたいこと」と「自分で続けたいこと」を一つずつメモしてみましょう。
参考:厚生労働省|成年後見はやわかり本人の意思を尊重した支援と相談の入口
